狛犬-KOMAINU-

狛犬（こまいぬ）は、日本の伝統的な石像の一種であり、神社や寺院などの入り口や境内に鎮座しています。狛犬は、獅子や犬の特徴を持つとされ、一般的にはペアで配置されます。一対の狛犬のうち、一方は口を開けて「阿（あ）」を表し、もう一方は閉じた口で「吽（うん）」を表します。

狛犬は、主に守護の役割を果たすために設置されます。その起源は古代中国の石獅子にあり、日本に伝わったものと考えられています。狛犬が神社や寺院に設置されると、悪い霊や邪気を寄せ付けず、厄除けや災い除けの役割を果たすとされています。また、信仰心のある人々からは願い事の代弁者としても扱われることがあります。

狛犬の形状は、一般的には石製であり、実物大またはそれに近い大きさで作られています。獅子のような風貌を持ち、たてがみや羽毛の飾りがあります。顔は威厳を持っており、力強い表情をしています。体の上にはしばしば宝珠や玉を載せたり、短剣を持たせたりすることもあります。また、狛犬の表面には模様や文様が彫られることもあります。

狛犬は、日本の文化や信仰の象徴とされ、多くの神社や寺院で見ることができます。また、観光地や公園、庭園などでも狛犬を見ることができることがあります。狛犬のデザインや形態は地域や時代によって異なる場合もあり、それぞれの神社や寺院の特徴や信仰に合わせて制作されています。

狛犬は日本の伝統的な彫刻芸術であり、日本の文化遺産の一部とも言える存在です。そのため、狛犬を見かけた際には、その歴史や意味、信仰の対象としての重要性を理解し、尊重することが大切です。